育児・介護・配偶者の転勤等によって退職した社員を、再度就労できる状態になった際に復職してもらう制度になります。この制度は、退職した社員にとっては、慣れ親しんだ環境で働くことができ、スムーズに業務に取り掛かることが可能になります。なお、名称はJOBリターン制度、ウェルカムバック制度など、企業によって様々です。

メリット
採用、研修のコストを削減を行うことができ、即戦力の人材確保にもつながります。また、慣れ親しんだ従業員を確保できるため、採用後のミスマッチも少ないと考えられます。
デメリット
復職後の条件に差が生じると、カムバックした社員の間で不公平感が生まれる可能性があります。また、配偶者の転勤や介護等の完全な円満退社なら問題はないですが、問題を起こした従業員の場合は元の職場環境に受け入れられ難い可能性があります。辞めても戻れる制度だということから、安易に辞めてしまう人が増えないようにすることも注意すべきポイントです。

カムバック制度に関するよくある質問 FAQ

従業員として戻る時は正社員にしなければならないのですか?
必ずしも正社員にしなければならないということではありません。契約社員やパート・アルバイト等の選択肢を設ける等、会社が自由に設定することができます。
賃金は従前と同じ金額を払わなければいけないのですか?
そのような決まりはありません。退職前のポジションや給与を参考にして再設定することができます。その際、本人や残っている社員にとって不満にならないように設定すべきです。
再雇用枠で応募してきた人を不採用にしてもいいのですか?
問題ありません。再雇用者で面接等、採用の基準に達していないと判断した場合は不合格にすることができます。

再雇用制度のメリットや効果

カムバック制度を設けている企業の多くは、業務経験を活かして働いてもらうことができると考えています。

再雇用制度のメリットや効果(複数回答)

  • 退職前に培った業務経験を活かして働いてもらうことができる 78.7%
  • 不足した人材を確保することができる 60.2%
  • 会社への愛着を持った人を雇用することができる 50.9%
  • 教育コストを抑えることができる 35.2%
  • 退職前の人脈を活かして働いてもらうことができる 25.0%

※「その他」「特にない、わからない」「無回答」は省略

出典:〈厚生労働省パンフレット「女性の再就職・再雇用」 平成27年3月〉

導入時の検討事項 Consideration

01

対象者の選定

  1. 1.やむを得ない事情での退職者に限定
  2. 2.勤続年数の要件を設定する
  3. 3.幅広く人材を集めるため、制限しない
02

利用できる回数(回数制限を設けるのか)

03

再雇用時の要件(退職後何年までなのか、退職事由によって制限を設けるか等)

04

連絡方法(メール・電話・郵便)

05

再雇用時の労働条件(試用期間有りか、従来と同じポジションか等)

06

雇用区分(正社員、非正規社員、パートタイマー)

07

勤続年数をどうするか(通算するのか、有給休暇等の勤続年数等も合わせて確認)

具体的なアクション Action

Action01
ハンドブック、内規の規定
Action02
カムバック申込書の作成

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